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35℃超えの酷暑に負けない体づくりを

更新日:2022年9月16日

気温35℃を超えることが日常となりつつある今年の夏。


なんと今週はずっと最高気温35℃を超える予報です。

そこで、改めて熱中症とその予防についてまとめました。



日射病や熱射病とどう違うの?


ある年代以上の方は、「熱射病」「日射病」という言葉を耳にしたことがあると思います。


でも、最近は聞かなくなりましたよね。


2000年ごろから「熱中症」に統一したそうです。


熱疲労、熱けいれん、熱失神、熱射病(日射病)など、暑さによって生じる障害を総称して「熱中症」と呼ぶようになりました。


 

なぜ、「熱中症」の危険性を叫ばれるのか?


暑くなりすぎて適正体温を保てなくなったら熱中症です。

これを小難しく表すと、ホメオスタシス(生体恒常性)に異常をきたし、体温調節に支障が出た状態。


生命の危険があるとされるのは、ホメオスタシスが正常に機能しなくなると最終的には血液の異常や意識障害、多臓器不全に陥ってしまうからです。


熱中症は、小さなお子さんからお年寄りまで年齢を問わず起こりうる身近な症状です。かつ、生命の危険にさらされる症状でもあることを確認しておきましょう。


 

私たちの生命を維持する「ホメオスタシス(生体恒常性)」とは


ちょっと脱線して…

私たちの体に備わるホメオスタシス(生体恒常性)についてみていきましょう。


たとえば、


暑いと汗をかいて体温を下げようとする。

寒いとガタガタ震えて体温を上げようとする。


など、私たちの体は日頃から体の状態を一定に保つ働き=ホメオスタシス(生体恒常性)を保っています。


ホメオスタシスとは、光や温度、湿度など様々な外部環境の変化に適応して過ごすために、常に体の状態を一定に保ち安定させようとする生命維持機能です。ホメオスタシスが正常である=健康である、と定義することもあるぐらい、私たちの生命にとってとても重要な役割を担います。

ホメオスタシスには大きく3つのシステムがあります。


・自律神経

・内分泌

・免疫


この3つのシステムを安定させるには、呼吸、循環、排泄、食物摂取の働きが正常であることが前提です。



 

熱中症になるのはどんなとき?


熱中症は、


体が熱される熱量>体が発散する熱量


となって体の中に熱が溜まっていくことで引き起こされます。


体が熱を発散するときに体自身が行えるのは

・汗をかく

・末梢血管を広げる

・呼吸

など限られています。


気温が35℃を超えるような酷い暑さの日は、下手をしたら体温より気温が高い状態になりますよね。。


熱は高いところから低いところに移動する性質があるので、気温>体温となる日には私たちの体が熱の吸収体と化します。滝のような汗をかいたとしても、外気の熱をどんどん吸収してしまう事態に陥るわけです…


気温や気候はコントロールしようがありませんが、熱中症になりやすい要因を知り、対策をたてておくのが大切です!


 

熱中症になりやすいのはどんなとき?環境編


熱中症になりやすい環境要因は

・気温や湿度が高い

・日差しが強い

・風が弱い

など。


環境要因は天候気候に左右される部分ではありますが、


・気温が高い時間帯に外で活動するのを控える

・適温でクーラーを使用する

・帽子や日傘を使う

・白っぽい服を着る(黒いと熱を吸収しますよね…!)

・湿度が高いときには無理に運動しない

・うちわや扇風機を使う

・風通しのよい素材、デザインの服や帽子を着用する

・水を撒く

・日陰を移動する

・保冷剤を使う


など、なるべく工夫して過ごすことがおすすめです。


 

熱中症になりやすいのはどんなとき?体の状態編


熱中症になりやすい体の状態は、

・激しい運動をした

・暑さに体が慣れていない

・疲れがたまっている

・寝不足

・運動不足

・体調が悪い

など。

同じ環境下でも、熱中症になる人、ならない人がいますよね。それは、人それぞれ体の状態が異なるため、熱中症になる/ならないのボーダーラインも人によって異なるからです。


では、熱中症になりにくい体をつくるには、どんなことができるでしょうか?


上にもあげましたが、体が熱を発散するときに体自身が行えるのは

・汗をかく

・末梢血管を広げる

・呼吸

など限られています。


熱中症になりにくい体は、熱の発散が上手なコンディションであることが前提。

具体的には

・しっかり汗がかける体

・常に水分が供給されている体

・水分をしっかり吸収できる体

・末梢血管を開ける体

であること。



 

しっかり汗をかこう!


汗をかかずに済む生活をしていませんか?

私たちの体はとっても合理的にできているので、あまり使わない機能は不要と判断して省エネして断捨離してしまうことがあります。


使ってない=不要=なくそう、とサクサク処理してしまうんです。


なので、汗をかく機会が少ないと、汗をかくのが下手になってしまいます。夏なのに汗をかかない、岩盤浴やサウナでもあまり汗をかかない、という方は要注意!

たとえば、冷房であまりにも快適に過ごしすぎても体の機能は失われていってしまうというジレンマが潜んでいるんです…!ここは現代生活の便利さと体の機能の維持のバランスが肝心。冷房の設定温度は「じっとしていると平気だけど動くと汗が出る」ぐらいにしておくのがおすすめです。


汗が皮膚表面で蒸発することで体から気化熱を奪うことで熱を発散させています。しっかりと汗をかいて蒸発させることが大切です。


 

適切な水分補給、してますか?


熱中症の時期になると「水分補給!」と叫ばれます。

でも、水分は摂りすぎも摂らなさすぎもNG。最適な量を吸収しやすい状態で補給することが大切です。


私たちが1回に吸収できる水分は200~250mlと言われています。だいたいコップ1杯分ぐらい。これを超えると体内でだぶついて浮腫みになるか、尿として排出されます。


暑いとついつい冷たい飲み物を一気飲みしたい衝動に駆られますが、熱中症対策には常温の水をコップ1杯(100~200ml程度)こまめに飲む方が適切です。


特に水分補給したいタイミングは


・朝起きたとき

・運動の前後や途中

・入浴前後

・飲酒前後

・夜寝る前


プラス、日中の活動時、外に出ている時などは喉がカラカラになる前に1~2口だけでも飲んでおくのがおすすめです。


お酒やカフェインの入った飲み物は「水分補給」にはなりませんのでご注意を。水分補給にはお水や麦茶が手軽ですが、一番のおすすめは手作り経口補水液。体内に吸収しやすい状態で水分補給できる簡単レシピなのでぜひ試してみてくださいね。


<おすすめ!手作り経口補水液>

日常の水分補給には、500mlの水に天然塩を小さじ1/4(1.5g)入れたものがおすすめです。ちょっと熱中症気味?という怪しいときには1ℓの水に砂糖40gと天然塩3gを溶かしたもので水分補給を。とにかく「体内に吸収しやすい状態」で摂取するのがポイントです。

※必ず「天然塩」を使ってくださいね。塩の質はとても大切です。塩についてはまた別の機会にまとめますね。


 

暑くて寝苦しい…を回避!お昼寝もあり!


ご存知ですか?日本は世界でも有数の不眠大国であることを。


大人だけじゃなく子どもの睡眠も含め、世界トップクラスの眠らない国だそうです。


寝ている時間が短いだけじゃなく、そもそも眠りの質が悪いのだそう。

ヒトの体が最も回復するのは眠っているときと言っても過言ではありません。なのに、眠りがぞんざいに扱われてしまいがちな現代生活。


これだと、日中に受けた熱によるダメージを回復しきれないまま翌日を迎えている可能性が大ですよね…!


まずは眠りやすいように環境と生活を整えてあげましょう。

・寝室の室温、湿度調整

・肌触りのよい寝具

・通気性、吸水性のよい寝具

・適度な肉体疲労

・寝る2時間前にはスマホやPC、タブレットを見ない

・寝酒をしない

など。


今の時期は見えない疲労が蓄積しすぎていることもあります。日中15分程度のお昼寝もおすすめです。


もし治療レベルで睡眠にトラブルがある方は、睡眠の専門家におつなぎできますのでご相談くださいね。


 

全身すみずみまで血液を巡らせよう!


実は、体が冷えていると熱を発散することができません。


私たちの体は汗をかく以外で体の熱を逃がすために、皮膚のすぐ近くにある末梢血管に血液を集めます。そうすることで体の中心部の熱を体表面に運び、皮膚から周囲の環境へ熱を逃がそうとします。


暑いときに顔が赤くなるのはそのためです。


冷えが強いということは末梢血管を開くことが十分にできず血液が巡っていないということ。


末梢血管が開けない状態だとうまく熱を逃すことができなくなります。


体温を下げるにも、全身すみずみまで血液が巡り手足がポカポカの状態であることが必要なんです。


 

できるときにできるだけの対策を!でもこんなときは…


熱中症を予防しようと言っておきながらこんなことを書くのもあれですが、どんなに気をつけて過ごしていても100%はありません。


どれだけ予防していても熱中症になってしまうこともあります。そのときは、休養と水分補給で適切に対処して体を回復させましょう。


ただし、思いがけずあっという間に重症化するのが熱中症です。

もし、できるだけの対策をしていても以下のような状態になったらすぐに医療機関を受診してくださいね。


・体に熱がこもって首のあたりは熱いのに手足は冷たい

・滝汗かいていたのが急に汗が出なくなった

・頭痛・嘔吐・下痢

・気分が悪い

・起き上がれない

・力が入らない

・水分がとれない


自力で水分がとれないほど重度の熱中症の症状が現れたときに自分でできる応急処置は冷やすことのみです。

・首や耳の下あたり

・脇の下

・鼠蹊部


こういった箇所を保冷剤や氷を使って冷やしながら救急車を待ってください。

とにかく「無理をしない」ことが肝要です。


 

熱中症対策にも日頃の体づくりが肝心!


熱中症対策において、ゼロ化整体がお手伝いできるのは


・自律神経を穏やかに整えること

・全身に血液を巡らせること


汗をかく、末梢血管を広げる、ぐっすり眠る、という部分で体づくりのお手伝いができます。硬く縮みこまったままの筋肉のロックがあると、体本来の働きが発揮されません。


・冷えで悩んでいる

・眠りが浅くて困っている

・暑いのにあまり汗がかけない

という方は、ぜひ一度施術にいらしてみてくださいね。



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